リノベーション住宅を評価する
Casbee‐既存でリノベーション住宅を評価する。
既存住宅のリノベーションは部分的なリフォームとは事情が異なる。.一つはライフスタイルに合せた間取り
の変更を伴うことが多く見受けられる、このケースも例外ではない。規模的に現状の基礎や木構造を生か
しながら工事に発展する。構造上の変化を伴う内外壁張替は断熱改修を同時に行うメリットがある。更に
アメニティー(快適性)を求めてリフォームを超えた内容に至る。しかし既存利用は新築には及ばないがそ
れなりの魅力が多く存在することである。以上のことを鑑みて事務所の初となるCASBEE‐既存で評価し
た。条件次第で一つ一つの項目でランク的に満たない不十分な点は今後の課題としながらも住宅に纏わ
る総合評価を得てはじめて今後に繋がると信じて止まない。
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)とは、建物を環境性能で評価し、格付けする手法である。
省エネや環境負荷の少ない資材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観の配慮で建
物の品質を総合的に「Sランク (素晴らしい」からAランク(大変良い)Bランク(やや劣る)Cランク
(劣る)の5段階の格付けが与えられる。
評価する対象のスケールに応じた建築系(住宅建築、一般建築)、都市・まちつくり系の評価ツールがあ
り総じてCASBEEファミリーと呼ぶがここではCASBEE‐既存(Tool-2)で評価する。
CASBEE‐既存は運用段階にある既存の建築物を対象とする評価ツールである。評価時点において
竣工後約1年以上の運用実績に依る仕様や性能を評価する。また資産として建物評価を行うものであ
り、ストック改修要否の判断に活用できる。
経年劣化・改善などで建物の環境性能が変化すると共に利用形態も変化するため評価結果は評価後
5年の有効期間とする。その後は必要に応じてその時点で再度評価する必要がある。
BEE値によるランク
ランク 評価
S Excelent 素晴らしい
A Very Good 大変良い
B+ Good 良い
B- Fairly やや劣る
C Poor 劣る
CASBEEの‐既存の評価対象
CASBEE‐既存は、既存建築物の「Q:環境品質」と「LR:環境負荷の低減性」を評価する。
新築・修繕・改修などを経た現時点での性能を評価する。即ち劣化や改善を含めた現在の性能を評価する。
尚既存の一部を再利用した新築(改築)や建替えはCASBEE‐新築の評価対象とする。
CASBEE‐既存の活用法として①環境ラベリングツールとして活用。②環境性能を表示するツールとして
活用。③施設管理の中期計画に活用。④不動産評価への活用。
評価結果

CASBEE評価結果
■建築物事体に関わる環境性能評価項目の結果欄である。スコアシートで集計された各採点
項目の入力結果を基にグラフ表示される。
2‐1 建築物の環境効率(BEE)
Q(建築物の環境品質)とL(建築物の環境負荷)の評価結果から算出される「建築物の環境効
率: BEE」 を 表示する。
BEE=Q:建築物の環境品質/L:建築物の環境負荷=25×(SQ-1)/25×(5-SCR)
2‐2 ライフサイクルCO2 (温暖化影響チャート)
・省エネ法の建築主の判断基準に相当する省エネ性能などを想定した標準的な建物 LCCO2
・評価対象建物の LCCO2:建築物の取り組み(エコマテリアルや建物の長寿命化、省エネなど
の取組みを評価した結果。
・上記2行目以外のオンサイト手法(敷地内の太陽光発電など)を利用した結果
・上記+オフサイト手法(グリーン電力証書、カーボンクレゼットの購入など)を利用した結果
2‐3 レーダーチャート
一括して示され対象建築物における環境配慮の特徴が一目でわかるようになっている。
2‐4 バーチャート
Q (建築物の環境品質)は、表の上覧に「Q1室内環境」、「Q2サービス性能」、「Q3室外
環境」 (敷地内)の分野ごとの評価結果が棒グラフで表示される。また、LR
(建築物の環境負荷低減性) は表の下欄に、「LR1エネルギー」、「LR2資源・
マテリアル」、「LR3敷地外環境」の評価 結果が一i様に表示。
ライフサイクルCO2計算シート(戸建標準計算用)

ライフサイクルCO2 とは
住宅の地球環境に対する影響を評価するに、建設から解体するまでの住宅の一生(ライフサイクル)で
評価することが重要である。現在最も重要視されているのが地球温暖化問題であり、温暖化ガスのCO2
がどの位排出されるかという総量に換算して比べることが一般的である。CO2の排出量を住宅の一生で
足し合わせたものを、住宅の「ライフサイクルCO2」と呼んでいる。
住宅のtライフサイクルは、建設、居住、更新、解体・処分などに分けられ、その様々な段階で温暖
化 に影響を与えるので、これらをトータルで評価しなければならない。
実際に短期間で最も大きな影響を与えるのが建設時である。建設時のCO2排出量のほとんどは、
建 材などの製造エネルギーである。鉄、コンクリートなどは莫大なエンエルギーを使って製造され
ており、輸送や建設に使われるエネルギーよりはるかに大きい。一方で居住時に排出されるCO2
の多くは毎日使う電気、ガス、上下水道などで1年単位で見ると建設時のそれとは比較にならない
位小さい。ところが、ライフサイクルで見ると建設時よりも居住時のほうがはるかに大きくなる。例え
ば30年寿命 の一般的な住宅では、居住時のCO2排出量が7割を占める。この割合は住宅の寿
命が長くなればなるほど大きくなる。
したがって、住宅ライフサイクルCO2を削減するには、居住時のエネルギー使用量を抑えることが
先ずは最も重要となる。
参考文献 CASBEE既存 評価マニアル(2010年版)Tool‐2
編集:一般社団法人 日本サステナブル建築協会(JSBC)
企画・発行:財団法人 建築環境・省エネルギー機構(IBEC)
既存住宅のリノベーションは部分的なリフォームとは事情が異なる。.一つはライフスタイルに合せた間取り
の変更を伴うことが多く見受けられる、このケースも例外ではない。規模的に現状の基礎や木構造を生か
しながら工事に発展する。構造上の変化を伴う内外壁張替は断熱改修を同時に行うメリットがある。更に
アメニティー(快適性)を求めてリフォームを超えた内容に至る。しかし既存利用は新築には及ばないがそ
れなりの魅力が多く存在することである。以上のことを鑑みて事務所の初となるCASBEE‐既存で評価し
た。条件次第で一つ一つの項目でランク的に満たない不十分な点は今後の課題としながらも住宅に纏わ
る総合評価を得てはじめて今後に繋がると信じて止まない。
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)とは、建物を環境性能で評価し、格付けする手法である。
省エネや環境負荷の少ない資材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観の配慮で建
物の品質を総合的に「Sランク (素晴らしい」からAランク(大変良い)Bランク(やや劣る)Cランク
(劣る)の5段階の格付けが与えられる。
評価する対象のスケールに応じた建築系(住宅建築、一般建築)、都市・まちつくり系の評価ツールがあ
り総じてCASBEEファミリーと呼ぶがここではCASBEE‐既存(Tool-2)で評価する。
CASBEE‐既存は運用段階にある既存の建築物を対象とする評価ツールである。評価時点において
竣工後約1年以上の運用実績に依る仕様や性能を評価する。また資産として建物評価を行うものであ
り、ストック改修要否の判断に活用できる。
経年劣化・改善などで建物の環境性能が変化すると共に利用形態も変化するため評価結果は評価後
5年の有効期間とする。その後は必要に応じてその時点で再度評価する必要がある。
BEE値によるランク
ランク 評価
S Excelent 素晴らしい
A Very Good 大変良い
B+ Good 良い
B- Fairly やや劣る
C Poor 劣る
CASBEEの‐既存の評価対象
CASBEE‐既存は、既存建築物の「Q:環境品質」と「LR:環境負荷の低減性」を評価する。
新築・修繕・改修などを経た現時点での性能を評価する。即ち劣化や改善を含めた現在の性能を評価する。
尚既存の一部を再利用した新築(改築)や建替えはCASBEE‐新築の評価対象とする。
CASBEE‐既存の活用法として①環境ラベリングツールとして活用。②環境性能を表示するツールとして
活用。③施設管理の中期計画に活用。④不動産評価への活用。
評価結果

CASBEE評価結果
■建築物事体に関わる環境性能評価項目の結果欄である。スコアシートで集計された各採点
項目の入力結果を基にグラフ表示される。
2‐1 建築物の環境効率(BEE)
Q(建築物の環境品質)とL(建築物の環境負荷)の評価結果から算出される「建築物の環境効
率: BEE」 を 表示する。
BEE=Q:建築物の環境品質/L:建築物の環境負荷=25×(SQ-1)/25×(5-SCR)
2‐2 ライフサイクルCO2 (温暖化影響チャート)
・省エネ法の建築主の判断基準に相当する省エネ性能などを想定した標準的な建物 LCCO2
・評価対象建物の LCCO2:建築物の取り組み(エコマテリアルや建物の長寿命化、省エネなど
の取組みを評価した結果。
・上記2行目以外のオンサイト手法(敷地内の太陽光発電など)を利用した結果
・上記+オフサイト手法(グリーン電力証書、カーボンクレゼットの購入など)を利用した結果
2‐3 レーダーチャート
一括して示され対象建築物における環境配慮の特徴が一目でわかるようになっている。
2‐4 バーチャート
Q (建築物の環境品質)は、表の上覧に「Q1室内環境」、「Q2サービス性能」、「Q3室外
環境」 (敷地内)の分野ごとの評価結果が棒グラフで表示される。また、LR
(建築物の環境負荷低減性) は表の下欄に、「LR1エネルギー」、「LR2資源・
マテリアル」、「LR3敷地外環境」の評価 結果が一i様に表示。
ライフサイクルCO2計算シート(戸建標準計算用)

ライフサイクルCO2 とは
住宅の地球環境に対する影響を評価するに、建設から解体するまでの住宅の一生(ライフサイクル)で
評価することが重要である。現在最も重要視されているのが地球温暖化問題であり、温暖化ガスのCO2
がどの位排出されるかという総量に換算して比べることが一般的である。CO2の排出量を住宅の一生で
足し合わせたものを、住宅の「ライフサイクルCO2」と呼んでいる。
住宅のtライフサイクルは、建設、居住、更新、解体・処分などに分けられ、その様々な段階で温暖
化 に影響を与えるので、これらをトータルで評価しなければならない。
実際に短期間で最も大きな影響を与えるのが建設時である。建設時のCO2排出量のほとんどは、
建 材などの製造エネルギーである。鉄、コンクリートなどは莫大なエンエルギーを使って製造され
ており、輸送や建設に使われるエネルギーよりはるかに大きい。一方で居住時に排出されるCO2
の多くは毎日使う電気、ガス、上下水道などで1年単位で見ると建設時のそれとは比較にならない
位小さい。ところが、ライフサイクルで見ると建設時よりも居住時のほうがはるかに大きくなる。例え
ば30年寿命 の一般的な住宅では、居住時のCO2排出量が7割を占める。この割合は住宅の寿
命が長くなればなるほど大きくなる。
したがって、住宅ライフサイクルCO2を削減するには、居住時のエネルギー使用量を抑えることが
先ずは最も重要となる。
参考文献 CASBEE既存 評価マニアル(2010年版)Tool‐2
編集:一般社団法人 日本サステナブル建築協会(JSBC)
企画・発行:財団法人 建築環境・省エネルギー機構(IBEC)
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