佐川アトリエの基本コンセプト
佐川アトリエの設計するエコ住宅は
地域の特性、日照、採光、通風、日射遮蔽などの自然を利用した高度な建築的パッシブ手法で夏冬の冷暖房にかかるエネルギーを自給できる住宅(ゼロエネルギー住宅)を提案いたしております。

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水害からの守りの家

水害から守る家つくり
「川沿いの家」

1916年8月30日太平洋上で迷走し不穏な動きをしていた台風10号が岩手県大船渡沖に上陸し特に
岩泉地方を中心に甚大な被害に見舞われたことは記憶に新しい。
当時のニュース速報によると過去に類の無い太平洋から直接の上陸経路で雨雲が下閉伊郡や宮古地方
を中心の上空にあり大量の雨に加え遅い速度が更に被害を大きくした。被害報告が次々に発表され明る
みになるが被害にあわれた方々には深く哀悼の意を申します。

大きな地震や台風による大水害等に見舞われてもその都度心配する事が無い様な設計内容であって自然
災害が何時どこから発生するか予測つかないこともあるの心掛けていることは細心の配慮である。筆者の
岩泉町内で担当した建物のケースを述べることで記憶に残したい想いからそれを通して何かしらの参考に
なればと考えました。

最初の頃の施主側との話では建物の被害状況は問題ないと云うので安心していたが10月9日、「1階
の壁に浸水した跡が残っていて床がでこぼこしている。」との連絡を得た。現地に行こうとするも国道
455号が台風被害の影響で通行止である、自分だけ行っても施工者とその協力業者が一緒でなくては改修
作業の方法を見出せないので道路の開通をしばし待つことにした。
施主にその間24h換気を強くするようにお願いした。その後ようやく道路が開通し皆の現地集合が9月
14日である。途中道路の至る所に川の氾濫で道路決壊、崖崩れ被害が多発している多くがすさまずい光景
の連続であり改めて水のエネルギーに驚愕する。一瞬何が起きたのがと現実に振り替えれば傷跡の危険
な場所もあるので所有時間は5割強要した。

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現地で話を聞くと敷地の南面の清水川が氾濫し清水川に架かる橋の桁下に流木が詰り橋の道路両側に
水が溢れた、そのために橋の川上と川下は水位の高低差が生じた。また清水川の南側には幅広の小本川
が氾濫している。平地からは低く大きな川であったが小本川の氾濫には驚きである。大量の水が清水川に
溢れ流れたのである。それ故清水川と小本川に囲まれた密集地は大被害に見舞われていた。二つの川は
町の商店街西側外れで清水川が本流の小本川と合流している。町の中心を流れ普段は流れの穏やかな
清水川は川辺の整備により憩いの環境を創り上げていたが川の氾濫により二階床上まで浸水し一階は
濁流の被害に遭い、ボランティア活動による泥出し作業が行われていた。また道路上には町職員らしき
人が消毒のための消石灰を撒いていた。小本川による
洪水被害は国道455号の沿い上流の安家地区から河口の小本地区の長い範囲に大被害は地区住民達
によるとこれ迄に経験したことのない大惨事をもたらしたという。

何故これ程の被害になったか、発生箇所の8割が岩泉町に集中している、専門家の調査によると、岩泉
町の山間部は岩盤が固く、元々保水力の低い表土層が短時間の豪雨により雨水を含み切れず、広範囲
で土石流や土砂崩れが発生したと分析している。

店街の施主側の駐車場には緊急災害対策派遣による青森県弘前市の水道部の方が給水活動を行って
いて施主側の差し入れの時思わず感謝の言葉をかけた。筆者も何らかの要望があれば大船渡市内の一
部災害復興支援を生かしたお手伝いの用意があるのだがいまのところその機会に巡り逢えていないので
内容により対応可能ですのでお声をかけて戴ければ幸甚です。

話を戻すと南側道路上約1.8 mの氾濫で住宅内に道路から50㎝の床上30足らずの浸水被害である。

住宅概要
商業地域 8/10 40/10→4×6/10=24/10
敷地面積 126.60㎡(49.8t)
住宅構造 1階鉄筋コンクリート+木造2階建 述床面積に車庫・物置41.0㎡を含む325.43㎡(98.4t)

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既に施主側で1階ゲストルーム用途の水を被った襖、障子、畳は処分していた。DKと和室の敷居はDK
のフロアの吸湿した膨張力により和室側に押され変形していた。DKのフロアは膨れ上がりデコボコ状態
である。床コンクリートの水や土砂はなく濁った水の形跡があった程度で壁に水位の跡が見られた。壁
仕上は石膏ボードに珪藻土塗である、一旦濁水に浸した壁であるがカビ発生の様子を見ることにした。
後でカビが生えきたのでボードを途中で張り替え基の珪藻土塗にした。
腰窓下に低温水輻射暖房 PS ヒーターが設置してたが和室の床部分の立上げパネルは床下地の変形
により一旦取外し床下地を取替えて使用するがパネル用配管ジョイントは再使用不可とのこと。

何れ施工者の改修見積提出を待つことになった。ここで断熱は全て外断熱である1階はスタイロフォーム
b3 t75、2階以上は壁・屋根フェノールフォームt65、壁は和室が主である理由があげられる。
1階のRC構造は敷地が崖地で擁壁を兼ねていながら水が幾分湧いていること、敷地が狭く1階分の高い
隣の敷地に和菓子工場の計画条件による。和菓子工場鉄骨2階一部地下述床面積324.78㎡着工
2001年11月、竣工2002年11月、住宅の着工2001年8月、竣工2002年4月である。
前者地下部倉庫に30㎝の浸水があり二重壁の石膏ボードを石膏防水ボードに張替えることにした。

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住宅1階部の鉄筋コンクリート部の浸水が少ない理由は木製断熱玄関ドア部以外の開閉できる開口部
がなくピロティ車庫に面するキッチン西側腰壁部にガラスブロックがあるが割れ難いのと道路南側和室
の腰窓に防犯用の手すり設置によりガラスが割れなかったこと他は小さな辷り出窓に起因する。
車庫奥の倉庫内に当時は深夜電力利用の大きな電気温水器を設置していたが水を被ると使えなくなり
エコキュートのお話をしてたので1,2階の浴室に対応できる容量にしている。

床に浸水した水が引いた理由は設備配管メンテナンス用のトラフの水抜によるものである。また外壁
の被害が皆無に等しいのは打込みした外断熱のスタイロフォームが水分給水しなく通気工法の木胴
縁を全ネジボルトで固定した上にデラクリートセメントボードを張り珪藻土仕上シルタッチEX+ディラ
トップ吹付によるものである。大雨による工場棟からの外部排水と崖の地下浸水を心配していたの
だが工場棟の屋外通路がマンホールに入る際の排水管の排水問題が幾分あり処理されている。

被害見舞いに行った序に住宅の24h換気システムエアロバーコ2台の清掃メンテを行ってきた。
建物の総合保険を掛けていると伺っていたので後に提出された改修工事費見積内容を確認した
後施工者が施主と工事契約し無事竣工にこぎつけた報告を受けている。

最後に今回の事例は順調に行った方であるが一方では残念ながらその様な結果にならない例も
あることを忘れてはならない。筆者が担当した川沿い住宅が東日本大震災により築5年の短い期
間で流失している。昭和八年の三陸大津波に逢い当時の高台移転の名残りで集団地と言われて
いる場所に建設したものだが昭和八年を基にした防災集団移転先は津波浸水区域外であるとする
住民の心のどこかにズレが有ったようである。つまり造成分譲する時にここまでは浸水しないと云う
安心があったと思われる風潮である。ところが八八年後に大津波が来襲している。世代を超えた出
来事である。何年か前にハザードマップ津波想定浸水範囲の看板が存在していたが何も起こらない
長い年月に危機意識が風化した結果表示板が機能していなかったのである。それと想定外の大津
波が重なり後手になった非難で多くの犠牲者が出た。

本題に戻れば今事例は基礎断熱をしている理由から床下換気を設けて無く床下から床上浸水を
免れた好例である。過去にも下水道の水が溢れた時、また近くの小川の氾濫に対し床下浸水の影
響を回避したことがある。基礎立上げ高は400であるが玄関の床が建具納めのため幾分少ないが
ポーチと玄関床と一般床の関係で調整できる。敷地の幾分低い危険な場所にあっては必要最小限
の掃出し開口部であってほしいと考えているし万が一床下土間部に浸水した時のことを考えて釜場
を設けるなどして早期に床下排水を促し床下に湿気が籠らないようにすることが重要である。

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木造3階建K邸計画

木造3階建(低炭素住宅)計画

都内板橋区に住んでいる身内からの依頼である。バブル期に中古を購入してから年数も大分建つので
屋上の雨漏りや設備関係も問題が出てきている。外壁や内部の隙間が生じ寒いので建て替えを前提に
とのこと。板橋区前野町敷地面積60坪未満の鉄骨2階建で長年に渡り夫婦で内装業をしていたが2年
前に病気で夫を亡くし現在次男長女の3人で暮らし、長男は別居生活で、一緒に住み将来世帯を持ち
家賃代を家のローンに充てたい。鉄骨3階建て1階は母親、2階は長男、3階を弟妹用に分け与えなが
らの生活をする。事務所兼住宅の鉄骨2階建て駐車数台分に住んでの体験から導かれた応えである。

用途地域は第一種中高層住居地域60%/160%、準防火地域、他法令 宅地造成工事規制区域
に指定。前面道路幅員13,730 mの中央に遊歩道桜並木により二方向道路がある。間口7,690 m、
東側寄りに隣人所有の3,100 mの擁壁があり貸し駐車として利用されている。また擁壁下の敷地
内の法面状の緑地は恐らくこの住宅の鉄骨基礎工事の残土処理の扱いで積み上げたと思われる大量
の土が存在する。敷地裾に置き崩れないように野石を置き高木や花壇がある。周辺は都市計画規制
のため高い建物がなく隣地建物もそこそこ空きを保ち至って静かな環境の中にある。

配置

前面道路から建物迄7.72mセットバック北側寄りにアプローチまたその中に駐車3台、植込目隠しと
物置で前庭を囲むように玄関に連続している。最小に抑えた平面上の長さが東側に3.0m足らずの
緑のオープンスペースを確保できた。そして北側にサービス玄関を用意している。

配置


平面計画

鉄骨構造の要望であるが平面上鉄骨柱コラムが木造柱に比較して大きくそれを仕上材で覆うと更に大き
くなり扱い難い、階段設置には梁幅の扱いでスマートな納めにならず外皮断熱の難しさまた熱橋の発性
等問題が多い。木造に比して高額な税金や全体荷重が大きくなると基礎工事に及ぼす影響が大きくコス
トアップに繋がるので木構造で行うことを了承戴いた。課題である柱サイズはプランニングの過程に木構
造の柱・耐力壁をバランスよく設けると柱120角で間に合う、それに合わせ梁も120幅がベストの計算
結果が出ている。全体的に南側から居室の採光が望めないため一つは寝室、主要な居室LDと寝室は
東、西から確保しキッチンが付属する。略中央寄りにLDKを配したので通路部分が少ない動線処理で
ある。

玄関にはホールから程よい目隠し壁により1階リビングへ行けるしそのまま階段を上りるスムーズな動線を
用意。1階は寝室と6畳大の洋室と,一つにまとめた洗面・浴室・トイレそしてサービス出入口を設け残りは家
族全員が一同に介する大きいLDKスペースを確保している。
2階は将来の長男家族用に設定しているLDKを挟み東側に寝室、西寄りに洋室(二分割可)、階段に付随
する廊下からアクセスする独立トイレ、洗面・浴室をひとまとめにしている。低い階高の3階2洋室は弟妹用
で勾配天井からなる。階段に併設した共用の納戸、東側に物干しコーナーその一角から屋上への出入でき
る。そして廊下の延長に2階LD上部の吹抜のキャットウオークにアクセスできる。
2階LDKの採光と夏季の暑さ対策のため吹抜を通し窓を開閉すると自然風利用に有効な手段である。

立面

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地盤調査と基礎

現存の鉄骨建物があるため空いてるスペースで予備作業の地盤調査となり本調査は建物を解体後実施
する。予め業者から周辺の状況を知る上で古くからの埋立てエリアに存する資料を入手していた。
関東ローム層で深さが2.0 m程度以上あれば許可の対象になり得るとは聞いていたが地盤調査報告書
はやや似通った軟弱地盤であった。地盤は傾斜した元地盤に地下水が流れそれに盛土を重ね震度の深
い腐敗土である。これが後々不安材料として問題にならなければよいがと願っていた。
しかし木造3階建は建物荷重により地盤耐力に直接基礎は不可能で杭工法によるが柱状改良は地下水
や腐敗土により不可、コスト高になる鋼管杭の認定云々に対する都条例規制に数か月の時間を費やし
た一方で比較的新しい地盤置き換えのコロンブス工法も検討した。杭工事に相当の費用が掛かる。

準耐火建築物--ロ準耐

準防火地域の木三(木造3階)建築基準法上の様々な法規制をクリアしなけばならない。元々防火地域
内の木三が不可能であったが法規制をクレアすれば建てることが可能になった。
外部の開口部は隣地からの離れにより計算が異なる、特に離れ1.0m未満はトイレ、浴室、キッチンの
開閉が必要な小さな面積規制を除けばできない。また開閉や嵌殺し窓の種類により建物四面の各々の
開口できる数値をクリアしなければならない問題がある。外皮断熱に優れているPVCサッシ仕様はメー
カー別に2階3階建用に樹脂性防火窓があり開閉方式とタイプに夫々準遮煙性能、遮煙性能別に分か
れ個別認定番号が与えられている。防火に断熱・気密、耐風圧、水密、遮音の基本性能を持つのでコスト
が随分高いものになっている。

開口部計算


屋上テラス、バルコニー床:シート防水。採用する下地と仕上材にメーカーの防火認定番号を明記する等
の法改正のあとが見られる。

屋根:ガルバリューム鋼板t0.4立平葺、外壁:ガルバーリューム鋼板縦張、一部杉羽目板(延焼の恐れ
のない部分)、軒天:硅カル板t12。内装は階によりまた屋根下の部屋、吹抜、階段により石膏ボード
OR二重張り、強化石膏ボードを準耐火構造別により使用している。

外皮断熱

十年未満毎に繰返す大きな気候変動により大雪や気温の低い日が続くと寒さが身体に沁み厳しい、
一方夏季は連日の猛暑で年齢を重ねると余計身体に負担が係るがと妹が云う。程度の個人差がある。
特に冬季の足元の冷え、上半身の寒さは外気温と室温の相対的な温度の差により温度の高い方から
低い方へ熱の移動で粗雑な断熱下では大きなヒートロスが生じる。夏季の熱貫流は冬の真逆で日射
対策や自然風利用でき夏冬対策は外皮断熱の性能を重視すれば最小の暖冷房コストで快適な温熱
環境が得られる。しかし冬の劣悪現象を長年続けると身体に何らかの支障をきたす。冬の寒さによる
身体の冷えは様々な病気の因子を招くと多くの研究成果で報告されている。
暖房方式a単位住戸全体を暖房する方式 b居室のみを暖房する方式(連続運転) c居室のみを運転
する方式(間歇運転)に分けられ断熱性能の好ましくない例で内外部の自然温度差を補うため bの分
類が一般的に見られ室温の斑がおきヒートショックが起こり易い。

今後望まれる性能は総合的な省エネ躯体と設備による省エネの算定プログラム評価によるとMJ/年
(家電・調理除く)A・設計一次エネルギー消費量  B・基準一次エネルギー消費量 A/Bで除した値
EGI≦1.0を満たすことが必要です, このケースはEGI=0.65
今計画の外皮断熱性能UA値、Q値及び換気、エネルギー結果の計算データは下記の表を参照。
※Qpex Ver ST-3320

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健康維持し増進する住宅

健康維持

健康維持とは日常生活で健康を維持すること、維持は状態や性質を保つことを意味することが多い、
健康な状態を保ち続ける。普段自由行動ができることは健康があって成し得るものです。しかし体に
何かがおきると始めて、その有難さに気付くのです。健康維持ためには食事と運動と睡眠の三つが
とても大事です。また、健康維持のために健康診断を定期的に受けることは早期発見、早期治療の
ために非常に大切です。
健康維持は有効な日頃からの健康管理する心掛けが大切です。健康を支える運動の効果、長生き
するにはそれ自体が目的ではなく、生きがいを実現するために不可欠です。健康を維持するには栄
養、運動、休養に留意し喫煙、節酒に努め健康診断を受けることが重要だと言われています。
それでも歳を重ねると健康状態の維持も難しくなります、もしかしたら生活習慣に問題があるかもし
れませんので自他共にチェックするまた、ビタミン接種のバランスのことも大切な要因です。

健康維持増進住宅 「参考文:健康維持増進住宅研究委員会」
 
この様な背景の中、人生の大半を過ごす生活基盤である住宅において考えてみる。人夫々の居住
ニーズの多様化高度化などに対応して、一人ひとりが真の豊かさを実感できるには生涯にわたり元気
で活動的に生活でき、より健康を増進させるようなアメニティ(amenity)の高い住宅環境が
求められています。

アメニティとは人が建物・場所・気候・風土などの環境に対して感じる、快適さや好ましさに関する総合
的概念。特に住宅の居住性・快適さの良さをさすことが多い。

このため、国交省住宅局では、建築学、環境学、医学、生理学、化学などの垣根を越えて、関連する
産・学・官の協力のもとに、健康維持増進を実現する住宅環境に関する研究を行う「健康維持増進住
宅研究委員会」を設立。

いまなぜこの時期なのか、住宅内の多くの問題や事故が後を絶たない訳があります。
下記の事例集をこの機会に参考にして再考し一助になれば幸甚です。
 
2013年 健康維持増進住宅事例集 (一般社)日本サステナブル協会 発行/創樹社
        介護や身体機能の低下に考慮した、「寒くない家」 掲載
       
      多数掲載の一例ですが健康チエックリスト評価が上位にランクされている。これは施主の
      ご理解とエネルギーアドバイザー長土居正弘氏のご尽力により作成できた結果であり深く感謝
      の意を表します。

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小規模住宅2題

エコな小規模住宅 前九年の家

以前貸家が2棟建っていた盛岡市前九年の敷地にオーナー母娘用と妹がオーナーになり兄妹のため
の借家用に計画した平屋建小規模住宅である。バス通りに面している東側敷地を従来通りの貸駐車場
に残しながら東西2つの敷地に建つ、夫々の借家を解体し敷地を統合後に棟別に敷地分割する計画で
ある。当初は2戸一も想定するが敷地の高低差を如何に吸収するか、相互に重なる壁面が外部に面
しないデミリット、一部2階建てプランにするが面積が大きくなる。生活の様々な局面において状況を
享受できるシンプルにすることで平屋の案に落ち着いた。ロフトを設け引越時の多い荷物を収納しな
がら多用途に備えている。

この地域一帯は地盤状態が悪いことが多く地盤調査デ-タによると敷地西側に自沈層があることが判明
した。上層の自沈層を砕石入替工事を行いべた基礎にした、結果的には別棟の計画が成功している。

前九年配置図
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予算的には夫々20坪未満25坪程度の規模に想定すると間取りの内容がどのようになるか、小屋の
ようにならない様にという施主の期待は小規模な平屋の住宅の模型を見たときから気に入り希望が持
てたようである。それというのは岩手県災害復興のための住宅モデルプランにエントリーした時の模型
を参考にお見せした時刺激的あった様子です。採択された5案の参考例は敷地や形態が異なるが凡
住宅規模を理解しただけたのではと思っている。また既に完成した大船渡市内の20坪の住宅の経験
が糧になっているのは確かである。新たな課題の計画に挑戦する機会を獲ることに感謝の気持ちで
いっぱいだし松園の家の大改修、前九年AP、岩泉のN和菓子工場、N住宅一連の仕事の依頼とご紹
介をいただき大変光栄なことと思っている。このお付合いの始まりは施主の娘さんが仕事上で知り合い
のOさんの住宅から始まる、当時Oさん母息子の二人の建て替えの設計依頼を受けることになるのが
結婚相手のご縁があったのが施主の娘Mさん、家の竣工後の挙式になるがOさんとSさんの関係でそ
れ以来の長いお付き合いになります。
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キッチン等の水回りを高齢者特定寝室近くに設けながら機能的に集約した洗面、トイレを配している。
南入り玄関から居間と東の食堂にアクセスでき食堂奥のキッチンから洗面へ、そして容易に寝室へ
アクセスできる短い動線の工夫である。居間に並列した和室の奥の寝室とは続き間の襖により区切
り法的採光を確保する。家の中心を家族が集まり易いLD・Kに捉えそれに個々の空間が繋がる回遊
式平面で一体感を思わせる。更に食堂の勾配天井が小屋裏のロフトへと展開し狭さを感じさせない
心地良い開放的雰囲気を生んでいる。

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 IMG_3254_201705212024314fa.jpg輻射暖房IMG_3251

将来的なランニングコストの負担を軽減するには生活する日常のエネルギーロスを最小減に抑制し
ながら快適な生活が必要である。特に冬季間の寒さが様々な病気を招くと云っても過言ではなく身体
に対する寒さ対策が重要である。暖房費を抑えながら室内温度差がない室内環境の寒くない健康な
生活を営みたい。
冬季に限らず夏季は屋根または庇の日射遮蔽と自然風の利用によるエアコンも少ない利用で賄える
ようにする。

前九年Qoex<br /> <br />創造性というものは様々な条件、ポテンシャルを例外的な伎倆もしくは状況などではなくて生活のあら<br />ゆる局面において享受するための、一つの手段であるしどう生かすかが重要である。話し合いを重ね、<br />簡単なスケッチ等で問題解決に真摯に向かい合うことがその建築の特徴を喚起するものでありたい。<br />模索しイメージや考え方の成長や変化を共有し合うことが大切であると考えている。<br /><br />当初の外皮断熱仕様は①外側基礎断熱(べた基礎)、②外壁:HGWt105、③屋根:HGWt200、④開<br />口部:PVCサッシペアArlow-E、⑤玄関戸:木製断熱ドア、⑥第3種計画換気(ダクト式)の気密シート<br />先張りのシミレーションを行うが直営事のため施工者のスキルや経験如何により仕様変更になった。<br />工事は施主との長いお付合いの大工さん寄りで依然著者も施主を通じた工事上の知り合いでもあった。<br />そのせいか幾分安心できた。何よりも費用を抑えながらも図面に忠実に丁寧な工事を行うことができた。<br /><br />①は内側基礎断熱(べた基礎)、②軟質ウレタンフォーム現場発砲t9+付加断熱Q1ボードt30、③軟<br />質ウレタンフォーム現場発砲t160、④トリプルサッシ、⑤アルミ樹脂複合K2に変更になりました。特に<br />④の熱負荷が大きいので施主の理解ある合意に基ずく、③は屋根裏利用のロフトや勾配天井そして<br />断熱層内で換気ダクト配管や電気配線と器具埋め込みを断熱層外で行え気密が正確に確保でき断熱<br />性能がアップしながらメンテナンスが容易なメリットがある。⑤木製は浸透性自然塗装劣化によるメンテ、<br />これらの一連の仕様は長い間のお付き合いの実例を通し信頼関係が構築しスムーズに成し得たことで<br />うれしい限りです。<br /><br /><a href=IMG_3100.jpg
ウレタンIMG_3241

内部に関する仕様と工夫
 ①暖冷房方式について
  居間+和室・食堂・キッチンの一体的空間扱いで食堂一角にFF式輻射暖房1台を主暖房とし和室と
  寝室にそれぞれ補助暖房用エアコンを比較的暑がりの対策を兼ねて設置している。和室の掃出窓
  と寝室の腰窓にはダウンドラフト(窓による冷気)を防ぐ断熱障子を壁に引き込み。東西の開口部に
  アルミ庇を取り付け雨避けや直射防止に役立つ。また西側のアパート駐車場側樹皮を用意し日射遮
  蔽と目線に役立つ配慮を用意している。
  竣工後の土間コンクリートの湿気が床下にあり温まり難く長い内に床下にカビが発生するので床下通
  気ガラリや乾燥するまで点検口に除湿機を設置することが好ましい。

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 ②内壁塗材と杉羽目板張りによる汚れ予防と調湿
   内壁はビニールクロス類を避け調湿作用とメンテナンスの容易な珪藻土いり塗装で全体を統一し特
   に汚れ易く擦り傷が付き」易い腰壁に杉羽目板t9でカバーしながら調湿作用と木目の持つ視覚的効
   果を期待している。
  
 ③防音と吸音
   トイレや浴室から発生する壁の騒音対策に壁HGWを充填。慣れない施工者の気密工事であるが室
   内が気密化すると響く音対策に天井や壁で吸音作用する建材を使用する。トイレ、洗面、キッチン等
   は化粧系の有効吸音ボード 、居間・食堂・寝室等はソラートンを張りで仕上げ材と白色系で総一.。


  ④内装用建具と間仕切
   空間を使用目的に仕切る役割にドアや引戸、折戸の開閉作用により木製建具を使用する。建具の
   必要性は視覚的にプライバシーの見られたくない、囲まれてないと落ち着きがない、閉めないと寒い
   等の理由が挙げられるのが廊下を介し部屋と部屋を建具で仕切る生活が少なからず影響して冬季
   は部屋を小まめに仕切り暖かさを保っていたのでしょう。しかし廊下の少ない平面による工夫により
   建具を必要最小限のすっきり感が好ましい。使用方法により身体的に寒さを感じる室内であれば
   必要とされるものである。しかし室内のどこでも寒さを感じない空間つくりをすることが望まれ健康
   的に暮らす上の必須条件であることは言うまでもない。

   これまで木製建具は全て建具屋のハンドメイドによることが通常であったが大震災を機に急激な需要
   と職人不足により納期の遅れやコスト高で既製品に頼るケースが多くなった。つまり既製品で負えな
   い部分の建具をハンドメイドに頼ることにしている。しかし最初から既製品に決めつけている風潮も
   あり住宅固有のつくりではない多くを見てとれることも事実である。 

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 ⑤設備と統合
   給水給湯、暖房配管方式をヘッター配管方式で行う。主に基礎断熱による方法で断熱材を使用の土
   間コンクリートの上にポリブデン管又は架橋ポリエチレン管を個別継手なしの配管でヘッターにより
   集中配管で点検が容易にできる、給湯の冷め難く上凍結の心配が皆無で寿命が長いメリットがある。
   外部への排水はサヤ管を利用すると配管の詰りや交換が容易。 

   給湯機を外部でなく室内に設置し高効率の性能をキープする。高効率エコキュート、石油給湯(エコ
   ファイル)を室内に設置して凍結防止用電源不要とし役15%排熱ロス分の熱量を室内に利用する。
   今回は家族構成2人のケースで経済的にエコファイルのフルオートである。

 ⑥24h換気システム
   小規模住宅の24h換気に要する気積が小さいので国産NJK製 LF‐400DC‐V(潜熱型)第3種
    排気型集中換気システムを採用。ファン性能の速調(ノッチ)を小まめに操作できる利点が
   ある。以前大船渡市三陸町内の自力再建小規模住宅(NGOハビタット支援)でお世話になった
   経緯で再び相談に応じていただいた、小規模住宅用の性能等とコスト面のバランスが魅力。
   
   通常「顕熱式」第3種計画換気を採用しているが小規模住宅の対応に採算面から今一で全熱式の
   それに依らざるを得ない。浴室換気は顕熱式は使用できても全熱式は不可である。前者は湿気の
   多い浴室に排気口を設置し洗面脱衣の換気と除湿が同時にできる。一般的には浴室専用の分散
   排気方法が多くを占る。
   

防集高台に建つ平屋続き/外皮断熱性能

防集高台に建つ既存街並みの連続としての平屋

前回の続きを早く公開しようとするも時間の余裕と仕事の手が空かず大変遅れたことをお詫び申し上げ
ます。

集団移転者のための新造成地は2級河川泊川を県道綾里線が橋が架かる中流付近に存する。依然から住ん
でいた下流付近に、居住地により差異があるが約1.0~1.5km上流の高台に位置する、高低差に平行して
2本の北東南西道路による3段配置構成の総区画数13戸のコミュニティーである。岩手県沿岸地域の防集
高台移転でいち早く造成の完了後待ちわびた住宅の建設がボツボツ建ち始め全ての区画2年程度で完成を
経た。造成から住宅まで早期完成でモデル事業的に行われた経緯があります。土地造成には理解ある数人
の地権者の協力「困った時は皆同じ、助け合う気持ちが大事」の考えと被災者の考えが、他の候補地に比較
すると合意形成がスムーズに解決した例である。
個々の区画割に関し平屋建ての軒の低い家は前面に配置することで造路を挟んで後側に建つ家の視界を妨
げない様にまた下流の海の景色が望めないが北側とアプローチ道路が45度あるので住宅のは向きは南東
南西に配置可能である。そのため前面の家の後姿を最小限の視界に止め道路側の空地を生かす平面が可
能である条件が整っていた。

マスタープランとその後

コミュニティー意識が造成地完成を見ない間でもなく造成工事着工時には抽選に依らず住民相互間の話し
合いにより略決定していた。住民間の相互、取分け家族間の理解のもと隣に誰が住むのか重要であること
からである。それ故専門家支援を受け入れ、家族の要望を抽出し大学側がマスタープランを作成していた、
それにより団地全体に渡り住まい方の近隣相互意識を理解するようになる。平面上にその家族の住まい方
の特徴や規模のそして室内と外部空間の扱い方の一辺が見て取れるのである。さらに景観上の屋根形状や
瓦屋根、軒の出、外壁材の色彩や軸組木造工法による積極的に県産木材の活用で産直生産推奨で地元に
馴染むための一定のルールの取り決めの努力目標とされていたと思われる。

マスタープランは全区画を想定した住みよいまちづくりを目指したコミュニティー計画である。住まいの再
建はこの計画を基に個々の実情に合わせ再スタートへと進んで行ったのである。民間デベロッパー住宅
開発団地の多くは景観形成において規模の大小に関係なくローカルルールを決めて個々の住宅が建設
されてきた例が極少である。今回は大学等の専門家支援の元、一同に住宅再建する機会を得ながら良好
な街並みを形成するように舵を取る意義は重要である。
住宅再建方法は住み手つくり手の関係が多義に渡るのが通常である。一つは人との人との関係、住宅広告
等のメデアによるものと様々なケースがある。今回は大工との直営工事が7戸、地元工務店の設計施工
4戸、設計者による2戸よりなる。各々の特徴は外観で玄関の位置、開口部材の扱い、プロポーション、
屋根と軒天の関係、基礎と外壁その他多くの点でそれとなく分かるものである。様々な条件下でのコミュニ
ティー(共同体)なので景観的に抵抗なく受け入れられる瓦葺屋根で統一されている好ましい景観を見る
ことができる。

全体

県動から


古いまちなみの連続-生かし後世に繋ぐ

震災以前の長い歴史を持つまちなみを構成する伝統的な古い家並みは地域の生活習慣や気候風土、生業
等を軸に建築の平面形に現われている。必要な大きさを間口・桁行の軒数で現わす田の字のシンプル平面
は個室を廊下や縁側で繋ぐ、複数の和室の続き間である。屋主と大工棟梁によるアノニマス的発展の比較
的多人数家族であっても平屋建ての大きな家に住んでたのは有事の時に一同に親戚始め地域の人々が集
まる際に適していた。大きな敷地に複数の小屋、庭を設けた木造架構の開放的な伝統スタイルであった。
庭に長く伸びた軒屋根にマッチする木造と瓦屋根の美しさを理解してきたのであろう。雨、雪、風、塩害か
ら長い間家を守る強い瓦葺の必要性があった。先人たちが多くの屋根を自然と瓦で葺く風潮、多用すること
でコストを低く抑えて瓦屋根の景観を保ってきた知恵を学ばなければならない。昔は焼き瓦ではなく海砂を
セメントで固めた小規模の地元製品が多かったが技術開発と需要により焼き瓦に変化している、震災前に
セメント瓦が点在していたがその多くは震災被害で少なくなっている。

話が昔に戻るが筆者が小中学時にスレート葺屋根も多数点在していたが長い年月で割れ落ちて修理する
職人が年々少なくなりメンテナンスのフオローから瓦屋根に葺き替えると荷重が大きくなり大きな開口部
まわりのたわみによるの建付の問題もあった。またセメント瓦が多かった時代は強度があり滑りにくい利
点を利用して梯子で上りわかめの乾燥するのに適していた。

木造架構と瓦屋根の景観を残す

外観

内部ー1

木造架構を露にする手段はフラット天井にして小屋組みを天井懐として扱うものと異なる。屋根を構成する
梁等の構造部材を積極的に表現しようと高い勾配天井等で豊かな空間が演出できる、その際天井断熱か
屋根断熱またその組み合わせなのかを設計初期段階で考慮しながら外壁断熱材と連続することが重要で
単なる形態のみにならない様に心掛けたい。

外部に木造造架構を露す方法はポーチから玄関、南側寄りのテラスなどに雨避け、直射日光遮蔽、軒下
空間利用と必要に応じて設けられr外と内を繋ぐ中間領域として魅力あるものである。
ここでも柱、梁、小屋組みを積極的表現方法が好ましい環境を創りに寄与する。

震災による瓦屋根の被害が多く見られた、県内によらず新幹線の車窓でも特に棟瓦にその多くを見る。
余震の長期化、それより壊れた瓦の修理に対する人手不足が生じた、瓦屋根は地震に弱いという印象が
植えつけられた感がある。しかし中には被害のない多くの屋根もある。建物が建つ地盤や構造的に問題
がなく瓦の葺く際にしっかり釘固定や多くの役物を部材で確実に固定すると被害が少ないのでそのような
納めになっていないのが実情である。

大きな震災が起きる度に指摘されていたのだが国を挙げて風土を生かした瓦屋根の景観を守るプロジェ
クトが発足し即座に動き始めた。何処に行っても似たような画一景観でなく地域の特長あるものを生かし
豊かで観光的にも魅力ある景観にしようとするものである。それにはまず地域の生産者の努力が不可欠
であり屋根を瓦にすることが効果的である、そのために瓦屋根のガイドラインを作成したのでメーカー、
問屋からの招待による講習会に参加する機会を得た。新たな技術を習得し早速実践することになった。
当初は普及の一端の補助金を活用できたが現在は終了している。特記すべきは棟木にプレス型補強
金物を使用した棟瓦を固定する方法である。それにより従来からの屋根換気を効率よく棟換気で行い
夏季の換気を促すことができるのである。この工法により建物の寿命が長くなり、地震時や台風の強風
被害にも安全できること,いくらでも良くしようと心掛けをもち続けることが大切であり、これまでの経過の
課題を見出すことである種の工夫を凝らし実証することに成功している。

人口減や少子高齢化により新築物件が減少する中、瓦メーカーも需要減による生産規模の見通しで
少なくなっている。地元に流通しているのは愛知県の三州瓦が大勢である。筆者は瓦ばかり使っている
様な誤解を招かれないように、沿岸地方においては許す限り瓦屋根にするように心掛けて金属屋根は
ケースバイケースにより採用している。

img423OPEX庄屋



防集高合・平屋建てエコハウスの建つ敷地

防集高台・平屋建てエコハウスの建つ敷地

前回投稿した記事が仕事の忙しさから長らく開けてしまいましたことお詫び申し上げます。

この住宅の建つ高台移転造成地は岩手県内では早く完成し取分け大船渡市内では最初のものである。

被災者と事状を理解する土地所有者そして支援する大学、行政間の話し合いがスムーズに進んだ結果

である。最終的 に纏まったのは13戸のコミュニテイーである。震災前と後ではどこでも様々な要因で

規模は小さくなっている傾向がある。敷地は依然暮らしていた大きさとは比べものにならない程小さく

区画された規模であるので計画図面段階では困惑していた、国から決められた100坪の上下水道

受完備、敷地高低差による擁壁、道路舗装、敷地内公園等のインフラが全て整備され既存の街並み

や周辺環境に連続しながら調和して住むことが大切である。

東側県道沿いと高く隔たる敷地は北側市道沿いからアプローチできてかっては農業用として利用されて

いたが現在は休田・休畑であった。この様な高低差のある敷地にどのように13戸を配置するか

が大きな課題であったようである。海が見えない土地であるが完成した造成地は既存の2つの接道を

生かしている。県道からは直接車で侵入しないで市道の高低差より2か所アクセスできる。そのアクセス

は3段方式の雛壇造成地を可能にし低い下側道路の両側に区画配置してもう一方の上側アプローチ

道路に3段目の区画で整備されている。一方市道北側道路を挟んで3区画配置されている。10区画

で構成されている

上下2つのアプローチ道路は繋がり団地内を迂回できる。雛壇状の敷地は東の海側と南に開放している。

見えない海側であるが南北の山の谷の視界が開く向こう側に海があるので自ずと心の視界が開いたもの

となっている。そして県道は緩い下り坂で海側へ連なり唯一の泊川が泊漁港にアクセスする市道と並行

して下流の海は差ほど遠くはない、過去の津波が遡上した川の到達点より数百メートル上流である上

それ以上の高台であるので安全安心できる敷地でもある。これらの計画は大学関係者や支援していた

だいたグループ関係者の努力のお蔭で感謝いたします。


次回は当事務所が手がけた住宅をご紹介します。

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防集高台に建つ平屋

防集高台に建つ平屋建

東日本大震災後3年目が終わる平成26年2月、4年目にして防集高台にようやく自力再建住宅に引っ越し

が出来た。建設地は大船渡市三陸町越喜来井戸洞地内、13戸の住宅が建つ。気仙地区の大船渡市、陸前

高田、住田町の2市1町の最初に防集高台移転が進んでいた地区である。静岡に住む親が当地出身であり

その息子が東海大のOBと言う関係と東海大が被災地へどんぐりハウスを提供したいとの思惑と公民館が

津波で流出し不便を報いられていた中一致し実現した。当初は被災により通電設備もなく屋根には太陽光

発電が搭載されているが大学でソーラーカー部活に所属して学生レースに毎年参加し上位の成績を挙げて

いた実績の持ち主でメーカー依り無償提供頂いた。

どんぐりハウスの仮設公民館提供により地域住民との関係を通し市からの防集移転先の立上り時期に

住民がまちつくり専門家の杉本先生に支援をお願いし、杉本先生・研究室の学生を中心に芝浦工大の

佐山研究室で全面的に高台移転をサポートした経緯があります。敵地造成地は3人の所有者で2人は

被災者である身と一人の困った時はお互い様と口にしていたHさんの献身的な考え移転先計画がスム

ーズに進行した結果の最初造成地完成である。





後に続きます

復興住宅 「小さな家」-3

復興住宅 「小さい家-3」

復興住宅 自立再建するための小さい家-支援 Habitat for Humanity Japan

アプローチ廻りの下屋にMさんの高齢の母親のためのスロープが用意され、台所土間に近い位置に物置が

設置されている。これらは玄関・台所に接続する土間外側の一体式垂木構造の屋根で覆われスロープは

物置からはね出した軒で風雨を防ぐ。寄付して頂いた玄関ドア下部は補助金申請したバリアフリー仕様の

ため玄関床高さと外部仕上げ高さ20mm以内に納める念入り施工である。



スロープ・物置を含めるアプローチ廻りの外部土間床は外部空間と内部を介する心地よい(バッハ空間)

中間領域空間である。ここは小さいながらも多様に使用できる特色ある空間領域とし、人を招き入れる

玄関前の奥深い開放的屋外空間として捉えている。母屋の切妻屋根の下に設けられてその屋根とは直行

した片流れ屋根である。妻側に設けられた玄関は単純な切妻屋根で構成された壁面が屋根迄の大きな壁

面が伴うのが普通であるが下屋を設けることで程良いプロポーションでありたいと願い、そこにスロープ

や物置等の機能的要素を集めている。

この空間が訪れる人に気に入られている様である。作業中、玄関に物が置いてあると狭くスムーズ出入り

し易い様に下足を外部に置くのや談笑、喫煙場所として見かけることが多かった。また西側にある地区公

民との視線の緩衝領域を兼ね下屋、物干し用の屋根付きウッドテラスと相まって20坪面積の単純なBOX

状でありがちながら小住宅とは思えない程の外観を呈している。杉材の小屋組が露わされ軒高を低く押え

た木材の架構空間を身近に感じて入る玄関土間からは奥の高い天井をもつ居間に達する。土間床仕上げ

は外部コンクリートを除き内部土間に無償提供頂いた温かい自然風合いを持った厚手のタイルを使用

している。必要ならメーカーは外部土間全体の面積を用意できるとのことであったと伺っているが張手間の

費用から限定された。内部に張られた良質なタイルの質感と色の感覚が落ち着く、タイルを張るに女性

デザイナーの指導で行われたと担当の談。この心地よい床タイルに学生達が被災地支援に来た証しと

して色紙代わりに黒いマジックペンで一人一人の想いを込めた描き込みをしっかりとタイルが文字を付着

している温もりがMさんの胸中に何時までもそして訪ねてくる人が足元のそれに気付き感銘お受けるに

違いない。

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機械設備工事の衛生設備と給湯設備の設置や器具取付も略終了、電気設備工事の器具取付は専門の

電気設備工事業者で行うのが通常である。そのつもりで照明器具を選定しプレゼテーションと見積書を用

意していたがボランティアで器具を取付けることになった。これまでの埋込器具を直付引っ掛けシーリング

に変更要請があった。しかも電気工事業者が仕入れるのではなく設計者から問屋経由の価格での入荷

要請であった。長い付き合いのメーカー大光電気に相談しメーカー取引問屋を紹介頂いた。小さい復興

住宅事情からしてトイレ、洗面所、玄関、台所手元灯は無償提供を頂けることになった。天井直付器具は

後 DIYでLEDランプに容易に交換できるものを用意した。

居間・食堂は最初からLED内臓器具である、寝室等は蛍光灯器具、外灯は側の街灯を生し人感センサー

無しで随分とコストダウンが得られた。


24h換気は小さい住宅故その気積に相当する換気システムが見当たらなかった。分散排気で行えば何も

苦労せず済むのだがOA(吸気)・EA(排気)用の外壁スリーブが耐え難いのである。折角気密化してい

るのに易々と75φ程度の多くの穴を空けられることしかも強風により外気の逆流、特に冬季室内環境の

悪化を招いていることが意に反することに他ならない。

20坪規模の第3種24h換気システムのルフロ S(NJK日本住環境)に漕ぎつけた。気密・換気部材等

を早くから扱っている会社なので長い付き合いもあるし安心できる。国産のモーターを採用している関

係上リーズナブルであるがいつも欧州製のモーターとシンプルなシステムから25、30年以上使用して

も年1回の清掃のメンテナンスで故障が皆無に等しく性能上安心だが小さい容量がないのが実情である。

合わせて欧州製のダクト換気システムは浴室の湿気の多い所に使用出来る顕熱型の特長であるが

国産製は浴室に使用できない全熱換気の例が多く分散排気に頼るケースが多いようです。此れは当然

第3種換気システムを全館に採用すると1個の電源で済み浴室を分散換気にすると専用配線が必要で

様々なコンテクストの中に現われている。


24h換気について筆者が採用している第1種熱交換型換気システムは今回該当しないので除くが第3

種換気システムを中心にEA(排気)について述べた。このシステムの効力が有効に機能するには建物

の気密性能C値が小さいことが必要条件であることは言うまでもない。参考に筆者はC≦0.5㎠/㎡を

条件値としている。


第3種換気が有効に機能し且つ省エネルギー化するにはOA(吸気)について少し述べて見よう。そも

そも室内が機械換気による排気方式を24h連続運転によるマイナス負圧を利用しプラスの外気を室内

に自然に導入する方式である。法規制では0.5回/h に必要であることから2時間に1回住宅内部の気

積全空気が入れ替わることになる。OAの吸気口を付け外気導入するが全てのメーカー仕様は外壁と

内壁にスリーブを入れている。それでは外気温、悪臭、騒音、花粉、埃等の外部環境から全く逃れること

が難しい状況である。どっちにしろフイルターが必要であるが筆者は通気用水切の通気層を利用した

間接の外気導入は外断熱をしていた頃から23年になる。

この方法ではOAフードが外部に露出することが無い、冬季の冷気が和らぐ、導入する悪臭や埃が弱く

なる等のメリツトがある。この方法は図面上で如何に空気を流入するか研究を要するためリスクが伴う

かもしれない。依ってメーカーのマニュアルには推奨されていないのか外部フードがやたら目に付く。

話が幾分逸れたがルフロSを運転して見るとダクトが50φと細いせいか消音BOXが装備されている

ものの幾分排気口からノイズがするが設置場所を工夫することでクリアできる。

創造性というものは、例外的な伎倆若しくは状況ではなくて、生活をあらゆる局面において享受する

ための、一つの手段であるかもしれない。メーカーの担当者には原価一杯のご配慮頂きました。


換気工事は地元の電気工事店によりどうにか終えたことで完了検査ができるが内部間仕切り建具が

タイミング的にない状態であったので小松さんが県の振興局建築指導課に相談したところ問題無しと

の判断で検査を受けることで検査済証をもらったのは10月初旬。年内に引っ越しかと思いきや年明

けた1月末頃になった。この間、室内の乾燥のため換気をしながら少しづつ物を般入したようですし

間仕切り用建具を製作取付とその塗装作業を終えた。との連絡がありました。

また保存登記という最後の仕事を小松さんより無償で依頼され保存登記用図面B4の雛形を参考に

描くことになった。彼は法務局へ何度か足を運び2月中に登記済と思います。


2月8日(日)、Mさんを訪ねたが本人は不在であった、母親に少し会うことができた。仮設住宅から

引っ越し未だ日も浅く慣れ親しんでる実感がある訳でないが名乗ると笑顔で迎え入れて非常に嬉し

そうであった。また此れまでの多くの皆様の支援の元、住むことができ謝意の気持ちが充分伝わっ

てきた。寒い時期、気になっていた温熱環境であるが起床時の室温を聞いてみると、暖房は小さい

ファンヒター3,000KW程度を2台使用し2時間位で1台の運転に切り替えた後、薄着でない限り

18℃程度の室温と想定するが寒くないと言っていた。それでも特段足元の冷えも無いようでした。

未だ床下コンクリートに水分が多く含まれ未乾燥なので長期に暖房すると蒸発していくので起床時

の室温がもっと高くなり改善していくとお話しました。


近くには高台防災集団移転の造成工事が盛んに行われている。この一帯は三鉄南リアス線の三陸

駅の西側からの高台に位置する。左手町のシンボル八幡神社、その隣の小さい住宅M邸の玄関方

向に向き合う南区公民館がある。元々Mさん所有地であるため公民館駐車用地を住宅の一部にした

ので駐車場は地元の土建業を営んでいるKさんの好意で南側奥の崖地を削り駐車場に充てた。

南側にある山の崖地は海への眺望は得られなくも高い雑木が茂り圧迫感があった。神社寄りの一部

を含むボランティアの伐採後 Kさんの作業に及んだ。以前よりは崖地の圧迫感は少なくなったがMさ

ん母親の寝室から神社の杉越しに朝陽が入るお気に入りの東窓、そして北側窓からは徐々に復興する

様子を見てとれる。


切り取られ広くなった敷地、基礎工事の残土処理で整地した場所、既存植栽を移設し側溝を撤去した

駐車場は粘土質であるため浸透性が悪く足元がぬかる。南側にある山から崖地に流れる降雨毎の湧

水が原因である。当面は住宅の被害は基礎断熱なので心配ないが粘土質による断熱材の湿気による

影響無いとは言えないので雨水処理の工夫が必要であることをMさんは考えているでしょう。


2月15日(日)連絡があり2月8日と比べると起床時の室温が9℃から12℃に良くなっていると報告が

ありました。住み始めて23日余りなので内装壁、木部、床下コンクリート等の暖房による熱容量が少な

い訳であるしファンヒーターにより排気ガスの湿気が室内に放出されるから必ずしも良い室内環境では

ない。当初の考えはFF式輻射ヒーターであったが仮設で使用していたものを使用していると思われる

ので換気に注意をするよう促した。


終わりに紙面をお借りし、ハビタットの中川様、小松様、徳地様を始め多くの職員の皆様それを温かく

支援してくれた地元の方々、建材・商品のご協力頂いたメーカー・販社に対しそして遠くから支援に

駆けつけてくれたボランティアの皆様に厚く御礼を申し上げます。今後、復興住宅 「小さい家」を

通して多かれ少なかれ大多数の生活の一部を含み震災からの復興と社会環境そして自然環境や

省エネ対策、建設環境の支援を通し様々で重要な地域の時代要素を幾分反映した小住宅であった

と想う。そして住宅という形態上の主題そのものからではなく親密で、小規模なりに表現に富み、

機能を有機的に満たすような印象深い建築の統一体を創りだすことを目指した。このことを実感した

ら皆が忘れないで今後の糧に出来たらこの上無い喜びです。


文中記述した具体例で皆さんの支援全てを語ることは出来ないこと、それだけ多くの方々の温かい

支援を得て完成した小さい家である。


最初はハビタットで現場を見るので監理を除く設計のみの内容であったが監理者を法令上の理由で

簡単に引き受けた感の業務であった。設計内容は地域のこれ迄での旧態依然の内容とは異なるの

でアドバイスが必要でもあった。施主のMさんは手間が掛かるがそのことを理解していた。余分の手間

をボランティアの協力で埋め、ともかく温かく省エネで長く住める、バリアフりー仕様の家であった・・・・。

熱心で忠実な小松さんとのやり取りが中心になるが深く介入する様になる。時々現場に行く毎に支援に

来ている皆さんの姿を見て温かい気持が随所に一杯詰まった家の感じを受けたし背中を押してくれた

ことは確かである。最後の登記の手伝いまで付き合うことになった。いまその多くを仕事上で振り返る

ことがある時、良き想い出として多くのことを経験した。



その後、Mさんの状況などについて機会を見てお知らせ致したいと考えております。このことについ

てご意見等頂ければ幸甚です。

復興住宅 「小さな家」-2

復興住宅「小さな家」その2

 
復興住宅 自立再建するための小さな家-支援 Habitat for Humanity Japan

今回の災害を通して災害復興住宅、とりわけ小規模住宅とローコストを再考する機会を得たように思う。

小住宅は元々建築家に課されたその時代の特有のテーマであったのかもしれない。しかもローコストで

つくることは多くの難題を突き付けられながら現代社会の豊かさから徐々に忘れ去られる様になってしま

っていたのではないか。単にローコスト住宅が坪単価の安い住宅という意味では存在し続けている。しかし

ここではローコスト住宅でも安くて良い住宅、小さくても豊かな住まいのニュアンスが込められていまし

た。安かろう悪かろうではその言葉は意味を持たないのである。

限られた、ぎりぎりまで限定された条件において住宅を設計することはある意味やりがいのあることであ

る。無駄を排し、単純化した動線、「レス・イズ・モア」少なければ少ないほど豊かであるの美学である。

豊かさはプリミティブでシンプルな形が極めて多様だということであろうか。


プライバシーを保ちながら開放的空間で如何に豊かな生活のイメージを出せるか。此れは住まいの規模や

物理的な性能を無視し狭さを前提にして間に合わせの工夫をするより一定の広さを確保するということ。

住まいの豊かさは単に面積規模や価格によって計られない質を持つものでしょう。より単純化、凝縮された

空間に生活の多様性やライフスタイルを込めた豊かさを具現化したい。

しかし現在の住宅は強いて言えば多様で豊かな住宅のイメージが争われている。表層のデザイン、短絡的

でそのものが主題となって形骸化しているようだ。デザインそのものがテーマになっていて住まいを巡る状

況が豊かになったことを物語っていようか。

ローコストという場合はそれを構成する資材や部品が問題視されるべきである。入手し易い安価な材料を用

い資材のコストを下げることを意味する。資材のコストは流通コストが大きな部分を占めるので生産コスト

を下げるだけでなく複雑な流通コストを下げる方法も必要である。

今回は土地があって建設費が無い、という問題ローコスト住宅の出発点である。職人不足による高騰する

工賃をどうするか。それに代わる工賃、の確保が重要である。生産現場でどの様にコストダウンを計るかが

テーマになる。デザインだけではない、如何にしてつくるかというデザインビルドの問題であろう。一般的

には人工数を出来るだけ減らす構法や施工法が考えられるがDIY(ドウ・イット・ユアセルフ)つまりセ

ルフビルドの設計理念であるが現場での実務工事工程は施主Mさんとハビタットの小松さん、徳地女史を

中心とした職員のフットワークによる。被災地に来るボランテイアは一つは被災に逢われた方に少しでも

如何なる方法をしても役に立ちたいと願いながら振れ合うことを大切にしています。そして市内の何か所

かを見て回り被災地の置かれている現状を理解する意味の大切さ感じとっていると思われます。その意味

で社会人と学生延べ350人のボランテア、この中にフランス、カナダ、韓国等の外国人のリピータも含ま

れています。受入れその作業内容の手配、宿泊と食事、作業後の被災地見学の世話は全てハビタット

職員と地元のボランティアによるものである。

今回のケースは基礎工事、木工事をボランティア支援、機械設備、電気設備その他専門工事は地元の

工事屋によるものの基礎工事で重機に依らない人工による作業、型枠工・鉄筋工・基礎断熱取付はDIY

である。土間配筋当りから首都圏、京都、関西、愛知方面の学生ボランティアの活躍、とりわけ女子学生

の初めてであろう不慣れさに係らず土間配筋、ワイヤーメッシュ敷設と結束、CBスペーサーの丁寧な

仕事振りが記憶として残っている。

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施主の墨付けから加工そしてフレーミングや高所作業はハビタットの宮城県からの応援、その中にアメリカ

出身のマイケルさんは日本の木造建築を理解しながら黙々と一生懸命頑張って頂いた。低所はボランテイア

の協同作業による。仮筋交いの次はヒネり金物、野地板取付、派風板等は学生ボランティアも加わる。棟換

気は板金屋のコラボレーションにより進められて行く。

耐力壁を面材を取付が容易な構造用合板にすることでボランティアの作業で賄えると想定したがMさん達

が不慣れなこともあり苦労したようです。構造用合板類は線材の筋交いの長さ調整や固定金物取付、両側

の軸組差に依る柱脚柱頭N値計算の引寄せ金物の手間を省き壁倍率、耐震壁の靱性、気密性から判断

しても作業効率が優れている。宅の坪単価を下げるにはシンプルが必要条件である一方仕上げの統一した

仕様は重要な要素である。

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土日、休日を中心にしたボランティア支援による住宅つくりを主題に挙げた具体的な作業は専門職人しか

できないもの以外をこなすことである。また、エコロジー住宅を目指すので資源問題、地域性を考慮しな

ければならないので予算上の防腐防蟻土台を除けば全て地場産木材で賄うことを念頭に意図した。従って

ボランティアの複数の手による一同の作業内容を用意するには内外装工事を中心に据え置いた。

外装は当初大型サイディング縦張り、ダブルメッシュ工法の可とう形有機質砂状仕上塗材(ジュラクペン

アート・アルファ)で考えていたが大型サイディングが作業上重いので455版の横張に変更依頼があっ

た。この版で殺し目地ができないので無機・有機複合ツヤ消し水系塗装(MSトップ)に変更した。

震災で体験したエネルギーの大切さを知り少しのエネルギーで寒さをカバーできる温熱環境の住宅、

エコロジー住宅を目指した。外皮断熱を確実なものとし通常ランニングコストを出来るだけ抑える考え

から基礎断熱にプラスチッック系断熱材b3 t75を予算上t 50を土間下共に使用した。そうすることで

コンクリートの持つ熱容量特性から床下の温度斑の少ない室内環境が形成され更に給水、給湯を

ヘッター配管方式に依り無駄を省き維持管理を容易にしている。また、外壁断熱は当初HGW16 kと

GWボード付加断熱でしたがメーカーからスタイロフォームb3 t50無償提供があり二重張で充填し室内

側に防湿気密シート0.2張りである。開口部のサッシはPVCは予算上厳しいのでアルミ複合サッシ、

ガラスArlow-E仕様、玄関戸は施主の友人から寄付されたアルミ製K2程度であるが風除室を設けて

あったので幾分救われた。

屋根断熱のHGWt200㎜が当初の予定であったが此れも壁同様の断熱材を使用、垂木208(ツーバイ

エイト)に代わり国産材に変更しているので桁上部に断熱材用の天井下地を組み気密シ-トを壁シ-トに

連続している。仕上天井の階間に電気配線、換気システムの配管を用意している。



隙間なく取付する断熱材を鋸或いはカッターを使い、気密シートにしても重ねをジョイントテープで隙間

なく張るボランテイアの支援、不慣れでしかも土日の作業になリ大変な労力を費やしたことであるが皆

さんが楽しく行っていた。床張、額縁・出入り枠等取付は施主Mさんの頑張りである。次の内装工事下地

石膏ボ-ド張はMさん、木部塗装のためのマスキングは小松さん達の作業です。そして石膏ボード下地

に塗装塗り仕上げ材(ノボクリーン:無償提供)が用意されボードジョイント部をメッシュテ-プで張った後

と同時にビス頭のパテ処理、乾燥後平滑にするためののサンダー掛け作業を多くの人工を掛けて行う

ことになるが此れが薄塗り塗装のため下地処理の善し悪しが仕上げ面に直接反映する繊細な作業で

Mさんが納得を得る迄何度も手直しすることになりました。かくしてボランティア頼りの工事工程である

が市内盛町に借りているハビタットの事務所の期限が迫り未完の状態で多くのボランティア参加で竣工

式を迎えることになりました。スロープのあるアプローチ廻りの下屋は屋根が無い状態で直前まで作業

をしていました。先日、竣工式に先立って三陸鉄道を貸し切って駅間を往復した様子でした。当日の参加

には地元の人達、関西方面のボランティア学生、ボランティアリピーターで延べ40人一同にM邸に入り

ハビタットの徳地女史の数日間の徹夜で製作した此れまでの歩みを画像で見ることができ感動の連続

でした。この頃は外部足場解体無しの状態で20坪の住宅に係らず画像を見易い位置に座り一同に40人

が一部屋残した状態で入れたこと予想外でした。それには作業中、自然に皆さんが靴脱ぎ処理を分散して

いた。玄関から台所に続く土間に整頓し玄関ホールと玄関に続く台所土間からは入れたこと。更に画像を

映写するスクリーンとして居間の壁を利用すれば台所方向、和室方向からでも見ることができ工夫した開

放的使いこなしに安堵した。

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暑さ寒さの室内温熱環境はMさんが作業中大きく変化の少ない一定の室温を保っていると言っていた。

夏季は南面の軒の出が長く、西面は下屋があリ居室は自然風利用の窓を設けている。冬季は前述した

外皮断熱からヒーター1個を用意また、応急仮設住宅からのエアコンを移設を予定している。

工程毎の屋根、サッシ、外壁の色決め等は設計・監理者に現場から連絡があり参考意見として見本色

提案したが、現場サイドで施主Mさんが地域の人が参加する意味会いから周囲の参考意見を取り入れ

ると海に以前から馴染む色として使われてきたということが決め手になったと聞いているが雪が降った頃

訪れた時の感想であるが・・・・積雪の真白と対比するといささか薄青系が冷たく感じ通常使用されている

既塗装品の外壁色には余り存在していないこともあるが夏季には海の色を反映した涼しい色であることは

確かである。

続きます

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2014年 エコ・ハウスコンテストいわて

2014年 エコ・ハウスコンテストいわて 募集 8 回目


毎回行われていたエコ・ハウスコンテストいわて事業が東日本大震災年は見送られましたが継続することの

大切さを痛感している事務局のエネルギーアドバイザー長土居正弘氏と実行委員長の岩手県立盛岡短期

大学部学科長佐々木 隆教授の尽力により第8回目を迎えることができました。

昨年は20作品のエントリーがありました。多くの皆様にエントリー頂いたことに感謝申し上げます。筆者

も以前は例年の様にエントリーしていましたが4年前から建築家協会東北支部岩手地域会の審査員とし

て審査される方から審査する立場で参加しています。事務局からの連絡によると事業運営上今回のコン

テストが最後の募集になる予定です。大賞作品を掲載したHPは5年間掲載継続予定で記念すべき最終

回です。振ってエントリーくださいます様お願い致します。



コピー ~ エココン



東日本大震災を契機としてエネルギー需要が変化し、国民のエネルギー利用や地球温暖化問題がもたらす

気候変動、そして多発する災害に関する意識が高まる中、何処に何が起きても可笑しくない災害列島日本に

なりつつある現状を据えて、一方で増え続ける住宅等の民生部門のエネルギー消費量に一定の歯止めの

スピードが遅く進化している状況とは言い難い。白物家電等はトップランナー基準により数値の告知がある

が新築住宅については熱損失係数Q値、及び外皮断熱Ua値が明確に設計段階で算定し施工に反映いさ

れている例が極一部の人達の住宅に限られている現状からより多くの人々に波及することを望みたい。

しかしQ値、Ua値のみを小さく抑えることは大切であるがクライアント要件をうまく盛り込んでまとめる

ことが期待される。一方で空間の本性を捉える、必要とされる空間の本性や特徴をまとめるプログラミング

が大切で「理に叶う平面」にまとめあげることが重要である。

それに依り自然災害に耐える建物の強さ、温熱環境で言えば暑さ寒さの基本性能により外界との熱の出入

りを抑制する工夫をし快適性を確保する。また敷地のポテンシャルを生かしたまちなみ・景観への配慮、生

態環境の創出、地域資源の活用に注意を払いたい。


エコな生活とは建物の工夫で室内環境を環境を快適・健康にする省エネ手法である。自然エネルギー利用

により開口部を通して自然熱や自然風等の自然エネルギーを利用し、暖冷房エネルギーを削減することが

できる。また設備の性能で省エネ化、給湯設備と給湯配管、暖冷房設備、浴槽の断熱、照明・家電、24h

換気設備によるエネルギー削減をすることができる。私論であるが本コンテストは普段の住宅つくりの中で

コンテストにエントリーしたらどの様に評価されるのだろうかと言うスタンスで臨まれることを期待した

い、出来栄えが諸条件に依り差異こそあれそれが本来の姿であると思うからである。作品ごとの特化

すべき項目は何かは夫々に課された問題である。



少々話がそれたがエコ・ハウスは単にQ値、Ua値の競うと言うものでなく総合評価されるべき意味合いが

強い。項目別の配点があるがバランスの良さが求められる。

審査シートは断熱・気密計画が20、暖房計画が20と重みを置き、それ以外の8項目、長寿命10、換気

計画5、給湯計画10、電気設備計画10、涼房(防暑)計画5、イニシャルコスト5、ランニングコスト

5、その他10、合計100の配点が求められる内容である。これは冬季の暖房負荷を少なくしエネルギー

削減抑制に重要であることを意味する。

個別の予算上の問題もあり一概に項目が理想とするレベルに達せない部分も見逃してはならないのだが

必ずしも予算の余裕があってもバランスの欠けた住宅は優れたものとはならない、むしろ小切れの良い

平面で手の届くような予算でつくることが好ましい。審査で総合評価をしていく上で予算上の欠点をカバー

できる優れた工夫の計画内容を期待しお待ちしています。

プロフィール

佐川秀雄

Author:佐川秀雄

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